交通誘導での誘導灯と手旗

誘導灯を振る 雑記
誘導灯を振る

 2号警備で必須ともいえる、誘導灯手旗
 多くの場合、誘導灯を使いますが、手旗の使用を指定されることもあります。

誘導灯を振る

誘導灯を振る/illustAC 作者: mw

手旗を持つ警備員

手旗を持つ警備員/illustAC 作者: フリーカット

 イラストはillustACから拝借しましたが、多少手を加えました。元画像のままだと、適切ではないからです。
 誘導灯の場合、このポーズだと車に対して「進行してよし」の合図になるので、誘導灯は左右に振る動作が必要です。それと笛のついたモールも標準装備なので、右肩にそれっぽく足しています。なお、最近では交通腕章はつけなくなりました。
 手旗の場合、赤は左手で持ちます。元画像を左右反転させました。また、棒そのものに色はついていません。
 ちなみに、2号警備でネクタイをすることはありません。夏場は炎天下での作業ですし、冬場は制服の下に厚着をするので、ネクタイなどしていられません。
 作者は現場を知らないでしょうから、間違うのは無理もないでしょう。

 旗を使う理由というのが……。
 ガス工事の現場では古い管から新しい管につなぎ直すとき、若干ですがガス漏れします。近くにいるとガス臭がします。実際は、ガスに添加されている香料の臭いですが。
 で、誘導灯は電池で点灯するので、ガスに引火する可能性がある……というような説明がされたりします。
 それは違うだろうと思います。
 電気が問題だというのなら、すぐ近くで発電機を回しているし、電動工具も使います。ガス管(ポリエチレン管)をつなぐ継手には、電熱線が組み込まれていて、電極から電気を流し、溶かして融着させます。それがOKなのに誘導灯がNGというのは理屈が通りません(^_^)b
 それ以外にも、誰しもスマホをポケットに入れているし、無線機も使います。誘導灯が危ないというのであれば、すべての電気製品がアウトですよ。
 もはや誘導灯NG説は、都市伝説の類いです。

 YouTubeに誘導灯と旗振りの動画がいろいろとアップされていますが、どれもいまいちな教材な気がします。
  交通誘導2級の実技講習では、資格を取るための決まった方法があるので、それに合わせる必要があります。それは車の免許を取るときに、決まった型があるのと同じようなことでしょう。

 実際の現場では、個々人が我流の振り方をしていますね。ほんとうに上手い人は、流れるような動作で、とてもわかりやすい誘導をします。多くの先輩達の振り方を見てきましたが、「この人すごい」と思ったのは数人しかいません。
 重要なポイントは、ドライバー目線で見たときに、見やすいか、わかりやすいか、だと思います。
 ダメなのは……

  1. アクションが小さく、遠くから見にくい振り方
  2. 自信なさげで、曖昧な振り方
  3. だらだらと締まりのない振り方
  4. やたらと雑に振り回し、横柄な態度に見える振り方

 いずれもドライバーに対して不親切な誘導です。意外と多いんですよ、こういう人。

 研修では、誘導灯を水平位置から下向きに振るような動作をしたりしますが、ドライバー視点から見た場合、下向きは見えにくいですよね。この動作は旗の振り方から来ているのでしょうが、誘導灯の振り方としては合ってない気がします。
 誘導灯は水平位置から上向きに弧を描くように振るのが、わかりやすい振り方だと思います。特に、ダンプやバスなどの大型車両は、ドライバーの視点が高いところにあるので、上向きに振るのが適切ではないでしょうか。

 あと、多いのが誘導灯をクルクル回す人。あれ、カッコイイかもしれませんが、「進行してよし」の合図としてはどうなんだろうと思ってしまいます。
 誘導灯を回すのは、片交の相方に対して「流してよし」の合図なので、警備員同士の合図とドライバーに対する合図は区別した方がいい気がします。
 相方は自分側の待機車両がなくなると、「流してよし」のクルクル合図をしますが、それを見たせっかちなドライバーが、こちら側の合図を待たずに発進してしまうことがあります。車と自転車が併走していると、自転車が通過するまで、こちらは止めておかなくてはなりません。クルクル合図が間違った解釈をさせてしまうのです。

 手旗を使う場合は、両手がふさがってしまうのが難点ですね。
 右手に白、左手に赤の旗を持ちますが、赤は停止させるときのみに使用し、進行させるときは白を振ります。
 YouTubeの旗振り動画で、左右を持ち替えるというのがありましたが、それは違うだろうと思います。それは旗を振る人の混乱の元だし、持ち替える手間と時間も無駄です。交通量が多い道路では、素早い旗振りが必要なので、いちいち持ち替えていられないですよ。
 車を止めるときに、白手で「待て」の合図を送る方が手っ取り早かったりします。両手がふさがっているとそれができないんです。

 夕方、陽が落ちてからは誘導灯を点灯させて使います。暗くなると白手も見えにくくなるので、誘導灯の灯りが頼りになります。
 前々から思っているのですが、暗くなってからは誘導灯を左右に持つ「二灯流」が効果的な気がします。やってる人はほとんどいませんが。私は夜勤はやらないので、残業にでもならないと二灯流の機会はないのですが、予備の誘導灯は持参しています(^_^)

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