下水管の補修工事

マンホール/photoAC 作者:phototography 上下水道工事
マンホール/photoAC 作者:phototography

 先日行った現場は、下水管の工事でした。
 マンホールの下にある、アレです。マンホールの蓋のデザインが話題になったりしますが、その多くは下水です。マンホールは漢字で書くと「人孔」ですが、文字通り人が入るための穴です。

 下水管の工事は、①下水管の交換や新設のために路面を掘削する場合と、②既存の下水管の補修や詰まりの原因となる堆積物の除去があります。
 今回はの工事でした。

 の工事で、下水管が細い場合は遠隔操作の機械を管に入れて作業しますが、人が入れる太さの管では大型の機械を使うか、人が入って人力で作業します。
 今回の現場では、人力作業でした。
 マンホールを開け、3人の作業員が入っていきました。中を見ることはできなかったのですが、3人が入れるということは、それだけの作業スペースがあるのだと思われます。

 作業員は胴付長靴(ウェーダー)を装備します。

 下水管は下水が流れているので、臭いですし汚い環境です。近くにいるだけでも、下水の臭いに鼻を塞ぎたくなってしまいますが、作業員はその中に入っていくのです。
 とても大変な仕事です。私にはできないと思いました。
 しかし、下水のインフラを維持するためには、誰かが汚れ役をやらなくてはいけません。機械を使えればいいのでしょうが、人力でやるしかない現場もあるのです。若い人たち(たぶん30代以下)ばかりでしたが、たいしたものだと感心しました。

 下水管の内部では、酸欠になったり硫化水素などが発生しているリスクがあります。そのため、地上から空気を送り込む送風機のホースを入れます。

送風機

送風機

 このホースがあるときは、マンホールの中に人がいるという証です。
 空気を入れているといっても、中の悪臭は相当なものでしょう。しかも、作業員はマスクなどはしていませんでした。防毒マスクや酸素マスクとまでいかなくても、サージカルマスクくらいはした方がいいのではと思いましたね。下水のある環境は、各種細菌も存在しているはずなので、それを吸引するのは健康リスクがあります。

 マンホールから出てきた作業員の胴付長靴には、たくさんの汚れがついていました。中がどんな状態かが想像できるものでした。こんな仕事は、なかなかできないですよ。

 私たち警備員の仕事は、マンホール周辺の交通誘導です。
 マンホールは道路にあるのがほとんどなので、車や人が往来します。マンホールの周りをバリケードで囲いますが、不注意な車や自転車が接触する可能性があります。その事故を未然に防ぐために、適切な誘導をします。
 警備員の仕事は楽なものですが、マンホールの中で作業をしている人たちは大変です。間近でその現場を見ていると、下水管工事をする作業員への認識が大きく変わりました。
 彼らがいないと、街は清潔さを保てないのです。

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